ラグは、クロスを張る・下絵を描く・打ち込む・接着剤で固定して裏処理をする・表面を仕上げる、の5つの手順でできあがります。仕上がりを左右するのは、クロスをピンと張ることと、下絵に沿って丁寧に打つことです。

打ち込みにかかる時間は、A4サイズほどなら1〜2時間、40cm角なら2〜4時間が目安です。このほかに、接着剤が乾くまで1日ほど置く時間がかかります。

はじめに:どんなデザインにするか決める つくりたいデザインを決めておきます。タフティングは細かい表現が難しく、模様や線、隙間などは実寸で1cm以上あるほうが望ましいです。プロジェクターで投影して写す場合は、この段階で図柄のデータを用意しておきます。

01 クロスをフレームに張る

タフティングクロスをフレームに張ります。指で軽く弾いて、音が鳴るくらいが理想です。強く引っ張る必要があり、タフティングの工程のなかでいちばんの重労働ですが、打ちやすさを決める最も重要な工程でもあります。

張ったクロスの織り目の比較。左はオレンジの線がまっすぐ、右は波打っている
左が正しく張れた状態。右は織り目が歪み、線が波打っています。

もう1つのポイントは織り目です。タフティングガンはクロスの織り目に沿って進みやすいため、織り目が歪んだり斜めになっていると、思ったように打てません。織り目がなるべく垂直・水平になるように張ってください。

YOUTUBE 【解説】タフティングフレーム作りとクロス貼りのコツ

02 下絵を描く

張ったクロスに下絵を描きます。プロジェクターで図柄を投影してなぞる方法と、フリーハンドで描く方法があります。

ここでいちばん注意することが1つあります。ガンで打つ側はラグの裏側になるため、図柄は反転して描いてください。 タフティングをやっていると必ずと言っていいほど一度は経験する失敗です。

投影した図柄をペンでなぞってクロスに下絵を描いているところ
ペンを押し付けず、手ごと滑らせるように描くと線がずれません。

ペンを押し付けて描くとクロスがずれたり歪んだりします。手とペンをクロスの上で滑らせるように描くのがコツです。

四隅に三角や四角の印を描いておくと、プロジェクターの投影がずれたときや、作業が翌日にまたがるときに位置を合わせ直せます。

03 毛糸を打ち込む

タフティングガンは一方向にしか進みません。斜めや曲線は、利き手でガンの角度をコントロールします。ハンドルは360度回転するので、押し込みやすい位置、支えやすい位置に合わせてかまいません。

ガンはクロスに対して90度にあてたほうが失敗が少なくなります。そしてガンの足が常にクロスに密着していることが重要です。そのために「ガンをしっかり押し付けること」と「クロスがピンと張れていること」の2つが効いてきます。

ガンをクロスに90度であてている状態。左は横から、右は正面から見た様子
横から見ても正面から見ても、クロスに対してなるべく90度。足が浮かないよう押し付けながら進めます。

直線を打つ

縦方向でも横方向でも、打ちやすい向きで進めます。01で織り目を垂直・水平に張っておくと、ここできれいに打てます。

曲線を打つ

ガンをピボットさせ、少しずつ角度を変えながら、小刻みにワンプッシュずつトリガーを引きます。短い直線を継いでいくイメージで進めると、下絵から逸れにくくなります。

打つ順番

決まりはありませんが、色ごとに輪郭を打ってから、その内側を直線で塗りつぶす方法をおすすめします。塗りつぶしで失敗しにくくなり、仕上げのカットも少し楽になります。

04 糊・接着剤で固定して、裏処理をする

打ち終わったら、裏面にラテックスや接着剤をヘラで塗って毛糸を止めます。塗る前に、飛び出している毛糸をバリカンやハサミでカットしておくと、ヘラが引っかかって毛糸を抜いてしまうことや、裏面に凹凸ができることを防げます。

接着剤は多すぎず少なすぎず、なるべく均等に、優しく塗り広げます。押し付けて塗るとラグの表面ににじみ出てしまいます。塗れていない部分があると、そこから毛糸が抜けますので、地味ですが仕上がりを左右する工程です。また、完全に乾く前に次の工程へ進むと毛糸が抜ける原因になります。乾くまでは1日ほどみてください。

糊・接着剤を使うときは必ず換気を 糊や接着剤はにおいが出ます。窓を閉め切った部屋では作業せず、窓を開ける、換気扇を回すなどして、空気の入れ替えができる状態で塗ってください。

裏処理の方法は、よく使われるもので3種類あります。これという正解はないので、好きな生地を裏地にするなど自由に決めてかまいません。

メッシュ生地で裏処理したラグの角
メッシュ生地
  1. 接着剤・ラテックスを塗る
  2. メッシュを貼る
  3. 乾燥
  4. 余ったメッシュ生地とタフティングクロスの端をカット
バッキングクロスと綾テープで裏処理したラグの角
バッキングクロス+綾テープ
  1. 接着剤・ラテックスを塗る
  2. バッキングクロスを貼る
  3. 乾燥
  4. 余ったタフティングクロスの端を折り返してグルーガンで接着
  5. 縁に綾テープを着ける
フェルト生地で裏処理したラグの角
フェルト生地
  1. 接着剤・ラテックスを塗る
  2. 乾燥
  3. 余ったタフティングクロスの端を折り返してグルーガンで接着
  4. フェルトを貼る
  5. 余ったフェルトをカット
YOUTUBE 【解説】タフティングの代表的な3つの裏処理の手順を解説

05 表面を仕上げる

表面のカットは必ずしも必要ではありません。色や境目をはっきり出したいときに行う工程です。

バリカンなどで表面を刈ると毛糸の凹凸がなくなり、毛足の長さがそろって色の境目がきれいに出ます。深く刈りすぎると取り返しがつきません。 薄く何度も刈るほうが失敗しにくくなります。

色の境目に沿ってハサミを入れると、境目をよりはっきり出せます。段差をつけたり、丸みのある境目をつくることもできます。

つまずきやすいところ

完成したら絵が反転していた
下絵を反転せずに描いています。打つ側は裏面です。02で必ず反転させてください。
クロスが切れて穴があいた
クロスの張りが弱い、ガンの足が浮いている、などが原因です。打っている最中に切れてしまうと元に戻すのは難しいので注意してください。
下絵から逸れる
曲線を一気に進めています。角度を変えながらワンプッシュずつ打ってください。
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よくある質問

どんな毛糸を使えばいいですか?

極端な太さでなければ、比較的どんな毛糸でも使用できます。

作ったラグは洗えますか?

丸洗いはなるべく避けた方がいいです。掃除機を軽くかけ、汚れた部分だけ薄めた中性洗剤で拭く程度をおすすめします。